ある蒸し暑い夏の午後

ときどきポジティブ

(散文詩)エールかな 笑

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意味深な風である。優しいけれど銀色の雨をはらんだ冷たい風だ。詩を書くのならこの風をつかみ取らなければならない。風のしっぽを捕まえてその実体を記号化するのだ。リアルを前にネットはいまもなお弱い。退屈なのは独創性のないコラージュ、出来だけはいい模造品。自分の言葉を見つけないなら言葉を散らかすことしか出来ない。まさか知らないわけではないだろう。センスを学ぶことは出来るが、詩をお勉強しても無意味だ。雪のそばには唇がある。恐らく赤いからだけど、それを感じる感覚を培え。誰も彼もがそれをやらずに、机の前を動かないのだ。難しいことではない。五感はつねに精神だから、人はいつでも魂を持ち歩くものだから。あなたも見つけたことがあるでしょう? 陰毛のように曖昧模糊としたものでも、その奥には生臭い唇がある。


※ 画像はフリー素材です。

「培え」とか、命令形であるという(笑)ハードルの高い話をしているようだけど、そうでもないと思いますよ。おれは詩人を目指したことがない。なりたいとは思わないですね。ただ、詩人として扱われるようになったんです。していたことは、毎日を適当でなく過ごすことかな。