ある蒸し暑い夏の午後

ときどきポジティブ

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

お騒がせしました

すみません。お騒がせしました。

なぁ…

なんで普通に喋れないんだろう。なにこのやり取り。ちょっとキモイよね。※ これはタグの場所以外には関係ないです。

ファンタジー(詩)

死んだ女の最後の夢は のどを潤すことでした 夢ならば叶うものです 安らかに死んだのでした 雲ひとつない夜だったけど 涙がひとつ落ちてきたので ※ 画像はフリー素材です。 書くことが難しくなくて、なおかつ玄人から好意的に見てもらえる詩、ってこんな感じ…

まさかという……

猫は言葉を知らないの? それではきっと困るはず ボクが教えてあげましょう 「あ」は青空の「あ」 「い」はいま眠いの「い」 「う」はうつぼの「う」 「え」はエアコンの「え」 「お」は織田信長の「お」 でも猫は知らんぷり 大人のような眼差しをして 毛深…

太陽

あなたは赤い、赤い髪の女を見ている。ドアをノックするのは鳥だ。そして女はドアをあけ、光の中へ迷い込む。白い光の、それはトンネルである。脂肪のようにやわらかな光の筒(つつ)だ。脈拍があり、体温がある。あなたはそれを感じる。女の身体を通してあ…

コロナ……

時短営業、金曜だけど。ここだけの話、以前はやってるとこはやってました。午後八時以降でも、常連客だけを秘かに店に入れて酒類を提供している店というのがあった。でも、最近はそういう店も無くなりましたね。つまらんなぁ(笑)いや、良い傾向ですけどね…

橋の向こうの暗闇を 昨日の夢のように慕った あそこからおれは来て 今はこちらに根づきかけてる 後戻りなら出来るけど こちらに戻る橋はない 闇のまにまに漂いながら 静かに滅ぶ運命もある それも悪くはないだろう 諦めと心中すると決めたなら雫のような一つ…

リナ

紫色の傘ならば 黄色の壁と似合うはず 夜が砂漠と溶け合うように 君が孤独と親しむように 足りないものはあるにはあるが 鉄の硬さと似たものだ 隙のないもの 譲らないもの 靡かないもの 微笑んだりはしないもの しじまが少し柔らかいので 甘えのような調和に…

自覚のない……

自覚のない統合失調症患者はどれくらいいるのだろう。ネットをしていると、沢山いるような気もしてきますけどね。自意識が強くてなおかつ被害者意識の強い人、自分に言われたわけでもない言葉を自分に言われたように感じる人、相手からは何もされていないの…

男娼

約束もさまざまだ。彼は彼女を裏切らず他の女と交わることが出来る。何故? 彼の愛情はその肉体の先端にまで浸透しているからだ。彼の先端、勃起した彼のぺニスの先っぽから迸る白いもの。白濁し、糸をひく、鈴の音の余韻のように糸をひくその液体は、全て彼…

何となく……

前の彼女のことを何となく思い出す。歯並びが悪いのがむしろ色気となっている子でした。十歳も年下で、スマホ依存で、「文字だけの本」が読めない人でした。挿し絵やイラストのある本、つまりラノベや漫画しか読めない人。たぶんだけど、今はこういう人はた…

ボーイミーツガール

出逢ってから二日後のこと、彼女は彼を感じながらこんな話をした。「二人だけになりたいね。人類が滅亡して二人だけ生き残るの。世界にたった二人だけ」彼女は彼を感じていた、彼の呼吸と熱と匂いを。彼の腋毛を湿らす汗がほのかに香っているのである。二人…

貝殻(簡単な詩)

この貝殻は手紙です 中には文字が書いてある 何と書いてあるでしょう? 虹色をした殻の中 夏色をしたメッセージ「海を見上げる坂を見たいの わたくしちょっくら旅に出ます」※ 画像はフリー素材です。所要時間五分の仕事(笑)まぁこういうのはこういうのでア…

SNSと距離を置いたら……

SNSと距離を置いたらSNSが愉しくなった。この状態をキープしたいので距離を置き続けようと思う。SNSでは表現者とばかり付き合っています。ある女の子は、死にたいとか死ぬとかしょっちゅう言っている。自分に言い訳をするのが下手な子で、自分の駄…

詩の話

実を言うと、おれのメインの仕事は文筆です。くだらない文章を書いています。仕事とは別に、自分の自由に書くためにブログを始めました。最近は散文詩(掌編小説?)のようなものを書いてブログで公開していますが、以前は趣味で普通の詩を書いていました。…

脱出

そして話はひとつの道を辿るのだ。甘い今後を夢想しながらみんな滅んでいくのです。バスに乗り合わせたわけは? 同じ未来を望むからです。平和のような木漏れ日の中、ひとつの場所を目指しています。二人の逃れようとしたもの。それは恐らく正当なもの、正し…

プテロスの片隅で

「またはそうでなければ、何か再び壊れるだろう。再び? 一度めはイエルの海を見た時だ。あれは記憶を映すからである。ひすい色した水面の映す秘密というものがある。脳と呼ばれる森の深間のその奥に置き去りにした、君の忘れた君があるのだ。イエルの海はそ…

微香性

テレパシーである。彼と彼女のあいだには、眼には見えない絆があるのだ。眼に見えず、耳に聞こえず、しかし確かに二人は対話している。どのようにして? 彼女が彼の髪を切り、そうして彼が、彼の意識がそれを全面的に受け入れることによって。恐らくそうだ。…

世代ですな……

時々手伝っている店の女の子がこんな不満を述べている。今の若い子は飲みに来ても酒を飲まないと。烏龍茶とかオレンジジュースとか飲むと。そもそも今の子には飲みに行くという習慣がないと。それでも店に来るわけは、出会いを求めているからだと。これは不…

聖(セイント)エドナ

彼に理由を問われたもので、彼女は少し考えた。理由? 彼と別れる理由だろうか、それとも彼と今まで別れずにいた理由だろうか。だがすぐに、考えるまでもないことだと気づいた。それら二つは同じ理由を共有していたからだ。「私はあなたには完璧すぎるの」と…

映画の話

土曜日だから? 散文詩ではなく雑記を書きます。十代の頃に観た映画の話。十代半ばから二十歳にかけて映画館に通っていました。シネコンは好きではなくて、理由はデパートみたいで映画館の匂いがしないから。入場料が高いというのもありました。よく行ったの…

夜の断章

ネオンの灯るその下で、若者がカップ麺を啜っている。店の入居している雑居ビルの壁を背に、しゃがんで、ネオンの色の変わるたびその顔色を赤やブルーに変えながら。彼は誰にも注意されないだろう。ネオンの謳う店の名前を考えたのはおれである。ママだけが…

万事快調

朝か午前か? 九時半である。彼女は目覚め、混乱し、そして理解し、安堵しただろう。隣の部屋を感じたはずだ。リビングである。リビングから声が漏れ聞こえてくる。それをラジオの音声だと認識するのに要した数秒間がある。テレビではない、ラジオだ。そこへ…

呼吸の問題

空があるのは色があるから。他の理由があるだろうか? あるだろう。盲人にとっても空は存在するのである。盲人は空を感じる。空の青みを知らずとも空を感じていると思う。これは呼吸の問題だろう。時空ではない。彼女が敬語を使い始めた。おれに対して何か気…

おとぎ話

何故? つまり彼女は聞きたいことがあるのである。要求は答えである。彼の答えを貰えるまでは要求をする。何故? 背景を為す物語、後ろに広がる光景をもの語るのは野暮に思える。彼女からこの問いが投げかけられたことが重要なのだ。何故、私を置き去りにし…

ウェーイ!みたいな……

昨日はピザを頼んだ。宅配ピザの醸し出すパーティー感てありますよね。子供の頃は嬉しかったものだけど、今はそうでもないです。パーティーは嫌いです(笑)いや、好きなのかな。クリスマスも年越しも盛り上がってる場所にいました。でも、不本意でしたね。…

ドッペルゲンガー

澄んだものがある。稀薄な海と似たものが。彼の波及するもの、彼のつかさどるもの。しかし彼女は(彼の愛するものは)こう考えることで彼から逃れようとする。「彼? あの変質者をそう呼ぶのなら、私もどうかしている」と。実は彼女は詩を書いている。例えば…

花影(かえい)論

彼と彼女の出逢うまで、そのために捧げられた時間がある。彼は或いは美しく、そして彼女はたぶん美しくなかった。彼女は美しいというより可愛かったのだ。最初に眼の合った時、彼女はつかのまの心拍停止を、呼吸の一時停止を経験している。「時が止まったよ…

過去のない男

鳥を見たように思うのだ。彼女は、彼の背中を見ると。いつも黒い衣服に覆われているので、鳥の色も黒かった。雪原の中で見つけた鳥は大抵は茶色いのだが。明確なイメージとなって現れるのではない。鳥の印象、眼の前でふいに飛び立つ大きな黒い鳥の「印象」…

イノセント

少年の話である。少年の恋の話。少女の話である。春の日の公園で、彼女は鳩を追いかけていた。虫捕り網で捕まえようというのである。夢と似て、輪郭の鮮明でない、滲んだ場所を何と呼ぶのだろう。陽の光に恵まれ過ぎて、全て滲んでしまっている。歓喜のよう…