ある蒸し暑い夏の午後

ときどきポジティブ

男娼

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約束もさまざまだ。彼は彼女を裏切らず他の女と交わることが出来る。何故? 彼の愛情はその肉体の先端にまで浸透しているからだ。彼の先端、勃起した彼のぺニスの先っぽから迸る白いもの。白濁し、糸をひく、鈴の音の余韻のように糸をひくその液体は、全て彼女のために生成され射出されたものである。眼の前で股をひろげている女のためではない。彼は彼女を想い、彼女のために勃起し、彼女に向かって射精したのだ。いつも彼女を想っているから、彼の操(みさお)は守られていた。彼はいまでも他の女を抱いたことがない。以下の短い詩は、彼が彼女を想いながらしたためたものである。


七色の海がある
君は心を隠せないから
君の瞳がそれなんです
あと少しだけ待ってください
次に輝く日のために
真冬の海はいまを耐えます


※ 画像はフリー素材です。

これは自分的にはかなり古風です。昭和。ちょっと時間がなかったもので、短時間で書けるものを書きました。