ある蒸し暑い夏の午後

ときどきポジティブ

一月三十一日(月曜日)

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夕方なんて好きです。影と疲労の相性の良さ。疲労に曇る眼差しに優しいものは影である。少し充血してますし、眩しいものは求めてません。眼は心理にも影響し、胸のうちにも陰が差す。孤独のような凛々しいものがこんな時には感じられます。今のおれは余り孤独ではないと思うから、孤独への郷愁のようなものを感じる。むかし自分を恥じていました。自分を隠すことに長けては、誰にも理解されません。孤独でした。でも、自分で選んだ孤独であるから、たぶん凛々しいものでした。今はすっかり恥を失くして自分を隠す術を半分忘れた。今のほうが愉しいけれど、昔のおれは今のおれなど恥知らずだと思うでしょう。うちのそばには歩道橋がある。歩道橋は何か詩的な現実で、風情のような波動と声がある。が、それはともかくとして、歩道橋の足もとに自販機があるのです。缶のコーンスープを買いました。つぶ入りの奴です。家に帰ってコートを脱ぐと、コートから夕方の匂いがした。外では気づかないものです。コーンスープをよく振って飲む。やたら美味いと感じます。案の定、最後のつぶが出てこない。暮らしの中のちいさな不都合。おれの意識はコーンを出すことに集中する。そして忘れているのです。さっきの孤独を忘れている。彼女の忘れ物が眼につく。毛抜きです。女性は何故あんなにティッシュを使うのでしょう。ゴミ箱の中身が増えている(笑)すみません。オチはないです。今おれは大体自宅で仕事をしていて、今日はたまたまなんですけど、せっかくなので記録してみました。夕方の記録。これといったネタがなかったのかな。

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